どのような仕事も従事している人の年齢層に偏りが生じる傾向がありますが、これは介護職も例外ではありません。一口に介護職と言ってもその内容は多岐にわたるので一概に言い切ることはできませんが、俗にシニア層と呼ばれる50代以降が多数を占めるとされています。
特に夜勤従事者はシニア層が多く、別の会社を定年退職した人が仕事に従事するケースも少なくありません。シニア層が多い理由として介護職の人手不足が挙げられます。介護施設の数が増えている一方で職員の数が足りず、中には一人の職員が数人分の仕事を担っている所もあります。そのため、体力があれば定年退職した高齢者でも即戦力として採用されるのです。
また、介護職はその性質上、高齢者と接する機会が多い仕事です。介護される高齢者の側から見れば、自分とさほど年齢が離れていない人が気兼ねせずに接することができるのも事実です。自分の子供や孫と同じような年齢の若い人に体を任せることに抵抗を感じる高齢者は少なくありません。年齢が近いと体の調子の良し悪しや考え方が似ていることが多いため、若い人なら見逃してしまう些細な変化にも気が付きやすいと言えます。そのような理由から敢えてシニア層を優先して雇用する所もあります。このように介護職の仕事は年齢を重ねているからこそ貢献できることも多数あるため、転職を考えるシニア層は介護職に挑戦してみても良いかもしれません。
もちろん、すべての介護施設が人手不足とは限らず、シニア層を優先的に雇用するわけではありません。介護の仕事に従事するならその点を注意したうえで求職活動に臨む必要があります。